紗蘭広夢の俳句と街道歩き旅

二度目の東海道五十三次歩きと二度目の中山道六十九次歩きのブログを書いています。今、中断していますが、俳句も書いています。

口を開けて子等 (郡山市田村町岩作)

案内板
「 口を開けて子等 守山あたり

昭和四十年代、俳人加藤楸邨奥の細道をたどる旅に出ている。

その様子を『奥の細道吟行』に次のように記している。

私どもも七月七日守山に向かう。新暦で七夕を祭る家もある とみえて子供たちが竹を担いで通る。

芭蕉の通った旧道を岩作あたりでカメラに収める。 野茨は実になったものが多いが枝先の方はまだ白い花を留 めている。旧道は青田の中をうねって、道ぞいに野茨をちり ばめているのである。右の方はるかにそびえているのが 雲水嶺であろう。霊山にこもる前、北畠氏のいた山だという。 守山の宿の入り口が杉の木立の間から見えてくる。 田から昼餉にもどる人々に逢う。

岩作の辺り

このあと楸邨は芭蕉の跡をたどり、大元明王(田村神社) へと向かっている。大元明王付近での太った老人と痩せた 老人との会話が面白い。そして「口をあけて子等」の最後の 部分をこう結んでいる。

野茨どこかに匂はせ口を開けて子等 楸邨

     平成三十年七月七日

     郡山市田村町観光協会

平成三十年度公益信託うつくしま基金助成事業 」