紗蘭広夢の俳句と街道歩き旅

二度目の東海道五十三次歩きと二度目の中山道六十九次歩きのブログを書いています。今、中断していますが、俳句も書いています。

神炊館神社 「奥の細道」碑について

    「奥の細道碑」について

「宗祇戾(そうぎもどし)』(柿衛文庫蔵)は、宝暦四(一七五四)年、白河の俳人 和知風光が編集した俳句の本。挿図に松尾芭蕉の肖像と諏訪明神(神館神社)に 奉納されていた芭蕉真筆の句として

「うらみせて涼しき瀧の心哉」

に説明を加えて掲載しています。

(この句は岩波版「芭蕉作句集』(四九二)、加藤桃郎「営業全句」(五二五)に収録されています)

「會良随行日記」(天理大学図書館蔵)は、元禄二(一六八九)年、松尾芭蕉の「奥の細道」の旅に随行した弟子の河合實良が書きとめていた日記。須賀川には四月二十二日から二十九日まで滞在しました。碑に刻まれているのは、二十八日諏訪明神 に参詣した時の一節です。

「二十八日 発足/等定ル。矢内彦三良来而(きたりて)延引ス。昼過ョリ彼宅へ 行而(ゆきて)及暮(くれにおよぶ)。十念寺諏訪明神〈参旗、朝之内、憂」 三基の石灯篭は、芭蕉が参指した元様年間に当神社に奉納されたものです。

    平成十八年十二月

       総鎮守神炊館神社