紗蘭広夢の俳句と街道歩き旅

二度目の東海道五十三次歩きと二度目の中山道六十九次歩きのブログを書いています。今、中断していますが、俳句も書いています。

芭蕉の館 芭蕉と曽良像の後ろの碑

 

那須の黒羽という所に知人あれば」とて松尾芭蕉は「おくの細道」行脚の途次黒羽を訪れた。元禄二年四月三日のことである。途中那須野路にさしかかった折、草刈る男の馬を借りた。その跡慕う小姫を曽良は-かさねとは八重撫子の名成るべし-と呼んでいる。
翁は浄法寺図書、鹿子畑翠桃兄弟の厚遇を受け、十三泊十四日の長期逗留の間に、郊外に逍遥しては歴史・傳統の地を訪ね寺社に詣でて句を残し、あるいは地元の俳人たちと歌仙の興行があるなどして、心楽しい日々を過ごした。そうして黒羽を立った日に
- 野を横に 馬牽むけよ ほととぎす -の馬上吟があった。これらのことにちなみ、ここに馬上姿の芭蕉翁と曽良の像を建立し、千歳お形見として敬仰する者である。
     平成元年十月二十一日 
       黒羽町 芭蕉像をつくる会 」