老蘇の森の由来
案内板
「 老蘇の森由来
古来老蘇の森一帯は蒲生野と讃えられ老蘇・武佐・平田・市辺の四ヶ村周辺からなる大森林があった。
今尚近在に野神さんとして祀れる大杉が老蘇の森の樹齢に等しいところからもすでに想像されるが現在は奥石神社の鎮守の森として其の名を留むるのみで面積は六十反歩を有し松・杉・桧等が生い茂ってゐる。
奥石神社本紀によれば昔此の地一帯は地裂け水湧いて人住めず七代孝霊天皇の御宇石辺大連翁等住人がこの地裂けるを止めんとして神助を仰ぎ多くの松・杉・桧の苗を植えしところ不思議なる哉忽ちのうちに大森林になったと云われている。
この大連翁は齢百数十才を数えて尚矍鑠と壮者を凌ぐ程であったので人呼んで『老蘇』と云ひこの森を老蘇の森と唱えはじめたとある。 又大連はこの事を悦び社壇を築いたのが奥石神社の始めと傳えられている。
古歌に
東路の思出にせん
郭公老蘇の杜の
夜半の一聲 」