紗蘭広夢の俳句と街道歩き旅

二度目の東海道五十三次歩きと二度目の中山道六十九次歩きのブログを書いています。今、中断していますが、俳句も書いています。

一日一句2

 

2010年

 

9/19
やることがありても夜長爆睡す   

撮影のポイントを追ひ鰯雲

秋うらら誓う二人の門出かな


艶やかに秋の花嫁微笑みて

花嫁の涙しみじみ秋うらら

花嫁の笑顔も涙も秋澄めり

秋光の庭花嫁の白眩し

ともにみな笑ひ涙し秋祝宴

秋の日の門出涙も笑みもあり

行事終えくつろぐ窓や秋の声

帰り来て憩へる窓に虫の声


9/20
秋曇り句も浮かびこず頭痛の日

秋の蝉少年野球を応援し

名園にひと啼き秋のつく法師

秋空に喚声響くコースター

連休の大荷往来秋の午後

秋うらら車内眠気を誘ひけり

頭痛して寝ている部屋に秋日差し

連休の遠き人声秋昼寝

秋の声遠くなりゆく午睡かな

家族みなそれぞれの休日秋の午後

鳥威しかと思ふあの音夢うつつ


9/21
葡萄の名ロザリオロッソとは高貴

訪ね来し手芸屋いずこ秋の夕

不揃いの柿を並べて路地の店

山の端に頬紅をさす秋の夕

明日名月月がちっとも丸くない

疲れた日ただ虫の音を聞いてをり

月近くきら星のあり明日名月


9/22秋の日や惰眠むさぼる定休日

秋の日や部屋に籠りて書き物す


洗濯物を干すベランダの秋暑し

秋日差し強し遠くの槌の音

八十の母が剥いてくれし梨

母の家窓から覗けば芙蓉咲く


夕の空白き名月ほんわりと

夕焼けや振り向けば月まだ白し


島々と漁船を照らし名月や

名月や大きなカメラ構えたり


三脚を立てて名月写す人

名月を写す人々橋の上

名月や思わず足を止める娘ら

立ちて見る露天風呂からの月

戸を開けて風呂場に秋風をいれる

中秋や猛暑今日までの予報

大浴場汗疹で裸に自信なし


9/23
秋雨や濡れても休日出掛ける娘

秋雨や気温下がりて服探す

秋分の花嫁傘を差しかけて

秋分や婚礼客の傘並び

秋雨や傘で風を防ぎゆく

秋雨の寒く稽古場へ急ぐ


傘で風防ぎて歩く秋寒し

秋雨の激しく降りて人もなし

秋雨の寒し稽古場へと急ぐ


9/24
国産かと聞かれ松茸土瓶蒸し

秋寒しルイボスティーを煮る匂い

お萩買ひ仕事の疲れは置いていき

お萩買ふ小さき紙袋の軽さ

お萩買ふ小さき紙袋の揺れて

足がつる話題も出たり秋寒し

お萩買ひゆっくりゆっくり家路かな

魚屋の灯り秋刀魚のてらてらと

秋風や何やらの蔓に顔打たれ


9/25
朝連の最終回見て秋深し

ドレスの子見かける発表会の秋

秋彼岸人々の服地味になる

落ち着きの色が並ぶと地味な秋

幼子の長き箒で落葉掃く

新築の隣は空き地虫の鳴く

一仕事終えて虫の音聞いており

 

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一日一句 目次 1
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一日一句 目次 2
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