2/19
淡雪や落ちては消えて降りて消ゆ
淡雪と思いきや午後は積もり行く
低き山高山に見ゆ春の雪
淡雪やサーバー使ふ稽古する
ホカロンが心底嬉しい寒さかな
2/18
早春や大宴会の手伝いに
マリンタワー紫に聳え春の夜
春浅し元町夢のペイヴメント
元町や桜草ツリー光る道
2/17
歌舞伎町でライブ出演春淡し
打ち上げの刺身の美味し早き春
2/16
在りし日の優しい笑顔春淡し
隕石のニュースに驚く淡き春
デパートにコートの人の行き交ひて
週末や花粉対策みなマスク
この寒さ平気と雪国帰りの娘
立春を過ぎてますます寒き日々
2/15
バレンタイン過ぎても売るチョコお礼チョコ
氷雨突きやっとのランチはハーフ丼
春の花粉対策グッズをまとめ買ひ
春の鼻炎初めての薬買ってみる
2/14
早春や裸足稽古の足辛し
ハート型のちらし寿司食ふバレンタイン
キスチョコを一粒今日はバレンタイン
2/13
散歩する犬の冬服フード付き
整列の保育園児や春淡し
春寒し紫煙燻らし行く翁
早春やゴスペル仲間また増えて
2/12
菜花サラダ売るのも最後転職す
研修を終へて今夜は雪予報
2/11
凍て星を見上げ稽古の帰りかな
2/10
指立つ日雛人形を飾りたり
ラーメンの麩はキャラクター春淡し
成田屋の暫くの声春淡し
2/9
三連休籠城決め込む余寒かな
掃き掃除早めに切り上げ余寒かな
凛とした空気二月の雛人形
笑顔まだ硬き二月の雛人形
貫禄のフィギアの演技に涙する
コロッケをかじって帰る余寒かな
2/8
菜の花や手を繋ぎ行く老夫婦
小刻みに風に震へる菜花かな
ちょいと出て手を袖に隠す余寒かな
2/7
淡き春桜ボタボタ落ちる夢
アーカイブジェスチャーを見る淡き春
早春や足首を出し乙女行く
早春の花売り娘スーパー前
早春や花売り娘にこやかに
2/6
左手で盆持つ淡き春の日や
リハビリの手に盆を持つ淡き春
朝は雪夜津波予報春浅し
2/5
顔を出す土筆や明日は雪の予報
火の用心拍子木響く二月かな
2/4
鬼やらひ見得切り成田屋天界へ
立春や母と通販談義する
成田屋の訃報のありて春立つ日
立春や小雨もちょっと軽やかに
立春や相合ひ傘も楽しげな
立春や息子が作るカレー美味し
子の作るカレーの美味し春立つ日
2/3
節分や鳩に豆撒く翁あり
節分やキジ鳩に豆撒く翁
節分や鬼の面付き豆を買ふ
イベントを終へかぶりつく恵方巻き
南南東黙ってがぶり恵方巻き
スーパーはテープの声で鬼は外
バレンタイン近づき長蛇のチョコ売り場
2/2
稽古終へ皆で居酒屋寒温し
寒稽古終へいつもの店美味き物
本日のお勧め一品冬も尽く
ポテサラが今日のお勧め冬も尽く
2/1
先取りの桜餅の香部屋に満ち
枯れ木立透かし軍港船浮かぶ
1/31
先客のありて公園春隣
1/30
花弁散り掃除泣かせの寒椿
赤ちゃんのアーアー言ふ声春隣
1/29
冬晴れや吉右衛門似のナイスガイ
春近し楽しみに買ふベリーパイ
冬の夜や母の贔屓の歌手歌ふ
1/28
朝少し雪降りやがて雲もなく
朝少し雪降り今は日も差して
春近し試着した靴黒はなく
1/27
稽古場の乾燥予防に湯を沸かす
ファミレスは苺のデザート並ぶメニュー
返信が来なくて寒き改札口
寒稽古帰りに食べる翡翠麺
1/26
寒の月ドームを照らす築地かな
本願寺ドームを照らす寒の月
1/25
寒中や日当たる部屋でミシン踏む
室内は平和戸外は北の風
室内は平和戸外寒風吹きすさぶ
春近し娘の誕生日に集ひくる
集ひ来て娘の誕生日春近し
寒鰤の炙りてポン酢かけられる
春近しかさご揚げられ尾を丸め
1/24
腰屈め雪の重さに耐へる菊
肩寄せて雪にも風にも耐へる菊
1/23
朝焼けの雲映す窓寒の内
光る雲映す大窓寒の朝
高速道雪ところどころバス車窓
表日本に戻ってきても冬曇り
1/22
夢千代の想ひ遥かに寒の街
玉子茹で荒湯に集まる寒の朝
ハンバーグ美味し戸外に霙降る
暖かき待合室へ外はみぞれ
バスに乗り雪の街から降りてくる
まるで夢雪の街から戻り来る
寒風や砂丘の砂が寄せてくる
寒風や荒波砂丘に押し寄せる
寒風や砂丘に五人影の立つ
カップルの写真頼まれ寒の砂丘
冬の旅砂丘と別れるバス車窓
冬の味モサエビ丼に舌鼓
鳥取の冬の美味さやモサエビ丼
1/21
冬の旅神話の山に雲生まれ
宍道湖の恵みも載せて冬の膳
窓曇る山陰の冬は曇り空
白菜の少ししもげて並ぶ畠
はみ出るもあり葱畑整然と
雲の上に浮かぶ山々寒の朝
寒の駅のぼっとねずみ男立つ(米子駅0番ホーム)
枯れ草の中に立派な社立つ
妖怪と記念撮影冬の旅
名物のラーメン芯まで温まる
手の冷えたねずみ男と握手する
壮絶な鬼太郎の塔冬の街
妖怪のそこここ境港の冬
妖怪に逢ふ境港冬の旅
一車両厚着と暖房で蒸せかへる
氷雨降る山合へバス進み行く
寒の宿肉焼く匂ひ但馬牛
但馬牛焼く匂ひする寒の宿
1/20
冬の旅ところ変はれば水変はる
遷宮の歳や大社に寒参り
寒詣で帰りに甘味で一服し
御仮殿とは言へしっかり寒参り
出雲そば冬でもしゃっきり割り子食ふ
電車車窓枯野の続く雲州路
宍道湖の見えて真冬の曇り色
冬の旅はるばる企画展を観る
水尾曳きて寒の水鳥お濠行く
寒中の松風に立つ松江城
八雲邸寒の冷気に正座する
居ずまいを正して寒の八雲邸
寒風や薄暮の武家屋敷を歩く
宍道湖にうっすら夕陽の寒曇り
1/19
積んだ雪避けて駅へと走る朝
寒中や今日もポストはそこにあり
囲まれた庭だんだらに雪残り
凍る場所水溜まりの場所残る雪
枯れ並木鋭く空を突き刺せり
1/18
朝の日や雪白き屋根朱の屋根
屋根の雪何かの文字に消え残り
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