案内板
「 篠原玉藻稲荷神社
こゝは、お稲荷さんと称える作神さまと玉藻の前(九尾の狐)の神霊とを祭った由緒深い社である。
宝前の社殿改建記念碑と石の鳥居の柱にいわれなどが記してある。
建久四年(一一九三)源頼朝が那須游猟のときこの社に参詣したという伝えがある。また元禄二年四月十二日(陽暦五月三十日 一六八九)松尾芭蕉は、この篠原の地を訪れている。『おくのほそ道』に、
『ひとひ、郊外に逍遙して、犬追物の跡を一見し篠原を分けて、玉藻の前の古墳をとふ。』
とある。
境内に芭蕉の句碑『秣(まぐさ)おふ---』と源実朝の歌碑『武士の矢並つくろふ---』がある。また九尾の狐退治の伝承地としての『鏡ヶ池』と『狐塚』の霊を移したという祠がある。なお、『狐塚址』は、こゝより北東の地の県道沿いにある。
芭蕉の里 黒羽 」