紗蘭広夢の俳句と街道歩き旅

二度目の東海道五十三次歩きと二度目の中山道六十九次歩きのブログを書いています。今、中断していますが、俳句も書いています。

「ここは長久寺です」

「ここは長久寺です」

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案内板
「 ここは長久寺です

江濃のくにもしたしき柏はらなる
岩佐女史に物し侍りぬ
 啼よむし 
寝もの語りの 
栞りとも  化月坊
芭蕉十哲各務支考、美濃派十五世)

長久寺村
古昔此の辺りに、両国山長久寺といふ寺ありし故、今村の名となれり。
近江美濃両国の境なり。
家数二十五軒あり。五軒は美濃の国地、二十軒は近江の国地なり。 壁一重を隔て近江美濃両国の者寝ながら物語をすといふ事。 畢竟(ひっきょう)相近きの謂なり。両国の境には僅かに小溝一つを距つ。 五軒の家は美濃なまりの詞(ことば)を用ひ、専ら金を遣うて銀を通用せず。 二十軒は近江詞にして銀を通用す。

享保十九年(一七三四)
『近江與地志略』  」