案内板
「 国有形登録文化財
旧本庄商業銀行煉瓦倉庫
この建物は、明治二十九年に建された旧本庄商業銀行の寄棟(よせむね)瓦葺二階建煉瓦造の倉庫です。かつて中山道の宿場町として栄えた本庄町は、幕末期から繭の集散地として繁栄を遂げ、明治十六年に日本鉄道(現高崎線)本庄駅が開業すると、繭と絹のまちとしての発展を遂げました。
この建物は、明治二十七年開業の本庄商業銀行で、融資のたんぽとなった大量の繭を保管するために建てられました。絹産業が盛んだった本庄町の繁栄を伝える貴重な建物です。
この建物は、屋根をキングポストトラスで支え、鉄扉を備えた窓には、繭を保管するために通気性を配慮して漆喰板戸と網戸が併置され、床下にも鋳鉄製の枠を備えた通気口を設けています。壁面には、深谷の日本煉瓦製造の煉瓦を用いられ、当時一流の技師の設計による明治期を代表する近代的な建造物です。