2013年
7/20
みんみんの声聞きながら稽古かな
稽古終へ帰り道照らす夏の月
7/19
夏の夜の夢幻か華の乱
捕れたての鯵キラキラと並ぶ台
7/18
向日葵のこちらを睨む目のごとく
期日前投票に行く日傘差し
集まってゴスペル歌ふ夏の朝
高く舞ひ低く踊りて揚羽かな
7/17
ふっくらと鬼灯並びぶら下がり
ずっしりとふっくら鬼灯並びをり
甘くなり真っ赤になりてさくらんぼ
7/16
艶を噛み甘さ広がるさくらんぼ
お神輿に引き寄せられて夏祭り
お囃子に露店のざわめき夏祭り
和太鼓の響き賑わふ夏祭り
7/15
夏空やシャキッと広げシーツ干す
蝉の声BGMにシーツ干す
葛桜口に広がるまろやかさ
海の日や墓場にフラの少女たち
トラックのステージで踊る夏祭り
7/14
夏の朝小犬八匹散歩する
舞台衣装持ち雷に立ち往生
帰り来て団扇でくつろぐ子がひとり
大荷物出るに出られぬ雷雨かな
7/13
一番に蝉鳴き始め朝が来る
稽古場の四階訪ふ揚羽蝶
訪へば槿蕾む昔の家
冷房のカフェにてゆったりジャズを聴く
浴衣着のインプロライヴで笑ふ夜
7/12
一日終へ汗疹クリームスッとする
校庭に朝顔の咲く鉢並ぶ
7/11
自転車の制服揺れる夏の朝
雛壇に李も桃も並ぶ店
暑き日や迷ひて日傘握りしめ
7/10
よく冷えた粒もぎ取りて葡萄食む
ハルパ響くスウェーデンの短い夏
夕涼みがてらゆっくり帰る道
夏祭りお囃子の稽古日々上手く
7/9
故郷の思ひひとつに盆踊り
夏到来洗濯物のよく乾き
締めはこれ!ドラゴンフルーツボートかな
いつ・・・こんなに日に焼けたの私
7/8
ロッカーを借りる公演の夏来る
針と糸持ち来て日傘繕ひぬ
よく冷やし今日のおやつは葛桜
ランチにはジンジャーエールをよく冷やし
7/7
それぞれの願ひが揺れる笹飾り
梅雨明けや木の手入れする館長さん
梅雨明けやひたすら稽古に励みをり
梅雨明けや館長自ら植木切る
7/6
杉玉とTシャツ揺れる開店前
寺町の大谷石伝ひに蔦伸びる
地下鉄の七夕飾りに願ひ書く
冷房の効いたカフェにて芝居見る
7/5
夏草の繁る置き去りのスクーター
夏草や置き去りにされたスクーター
夏草の繁る放置のスクーター
スクーターの冠となるヤブカラシ
ヤングコーン焼かれて髭も焦げてをり
艶々ときちんと並ぶさくらんぼ
7/4
降って照って七月らしき一日や
梅雨の街雨上がりの露地探検す
傘閉じて踊るベティさん梅雨の街
咲く槿落ちる槿や雨上がり
梅雨曇り掠れた口笛吹く少年
茹でられて蛸売り台に並べられ
7/3
ちょっと雨感じつつ行く梅雨曇り
また明日Tシャツの子ら去りがたく
夏祭りのお囃子練習トテンテン
梅雨曇り代行指導者ハツラツと
梅雨曇りインストラクター溌剌と
7/2
疲れた喉に滲みるアイスカフェオレ
梅雨晴れ間真夏の予感の海の道
湊町英語飛び交ふ夕涼み
七月の薔薇や簀が風を受け
七月の薔薇や簀の凧となる
夏草や家並み重なり山上る
7/1
柴折戸を開ける紫陽花避けながら
山開き世界遺産の富士雄姿
豆鯵を揚げて今宵の晩酌に
母の使ひ氷あずきも買ってくる
6/30
球体にくり貫かれメロンパフェとなる
梅雨模様荷物を守り急ぎ足
甘いもので落ち着けアイスカフェオレ
6/29
スタミナを回復夏野菜カレー
おさらひ会帰り浴衣のマダムたち
6/28
朝毎に笑顔ほころぶ額あじさい
噴水を見て仕事疲れ癒されて
噴水や仕事の疲れホッとして
6/27
園児らの折り紙短冊竹飾り
瑠璃茉莉の下に瑠璃色帽子の子
ダンス衣装のパナマ帽子で帰る道
6/26
梅雨避けの覆ひの車の双子かな
境内の水溜まり踏む梅雨かな
五月雨や傘を差しても濡れ鼠
五月雨や雨の日セールの並ぶ台
6/25
梅雨晴れ間ミニスカートの金次郎
梅雨晴れ間JCレンジャー横一列
銀行の開くのを待ちて梅雨晴れ間
瓜坊と呼ばれてイサキの子ども達
降る場所と晴れる場所あり梅雨ひと日
6/24
桑の実を食めば懐かし山の味
梅雨模様寝転び自転車風を切る
桑の実を食めば指に残る紅
桑の実を食む二指に残る紅
6/23
梅雨晴れ間初舞台の子ら元気よく
ダンス見た帰りのお茶会梅雨晴れ間
6/22
寺通り刈り込みの脚立並ぶ朝
木苺や桑の実食べつつ歩く山
梅雨空や稽古帰りのギャグ模様
6/21
五月雨や夕の鐘の音もの悲し
五月雨や生け簀で魚動く音
6/20
色白の笑顔振り撒く額の花
五月雨や傘とスマホの二刀流
尾頭をピンと反り上げ鯵刺身
一日一句 60へ