逝く夏や公演終へて一休み
夏公演無事終へ次のステージへ
逝く夏や公演終へて荷を作る
公演を終へ洗濯物干す夏が逝く
8/18
半年の集大成の晩夏千秋楽
灼熱のドレスで君臨千秋楽
チェシャ猫が晩夏に歌ふ千秋楽
逝く夏や笑顔と緊張千秋楽
帰り道晩夏の月と共に行く
打ち上げの帰り晩夏の月見上げ
8/17
初日開くにわとりが主役夏公演
受付に向日葵並ぶ初日かな
8/16
小屋入りや明日から本番夏公演
衣装には冷却スプレーたっぷりと
8/15
かなかなに始まりみんみんアブラ鳴く
干し物のベランダ蝉に頭突きされ
終戦忌買ひ出しの如大荷物
8/14
百日紅百合七変化迷ひ道
先祖の墓守ってくれる千の蝉
先祖の墓守って歌ふ千の蝉
先祖の墓菩提弔ふ蝉時雨
墓参り帰りにカフェでひと涼み
8/13
上品に白長茄子の笑顔かな
魚屋は何でもお盆特別品
新しき制服Tシャツ波背負ひ
8/12
風鈴と俳句が揺れる駅舎かな
プーさんが交差点守る炎暑かな
暑き日のドロリと山に入り行く
8/11
自販機を吟味して歩く蝉時雨
本番前最後の稽古雷雨かな
8/10
緑陰や後ろから来る人を待つ
8/9
猛暑でもそれぞれの日々暮らしをり
思ふこと蝉時雨浴びて消えゆけり
蝉時雨浴びて思考の止まる時
8/8
浮き輪持つ若者が行く海の街
銀行を出て曲がる角芙蓉咲く
乗り換えの駅曲がる角芙蓉咲く
8/7
乾かした後シャワーかかる夏の朝
衣装通しギャラリー多き夏の午後
大荷物担ぎ汗かき通し稽古
ビールを楽しみに帰る稽古後
大荷物次の電車待つ夏の夜
8/6
暑さとの戦い頑張るメリゴかな
黙祷の八時十五分原爆忌
8/5
百円の西瓜律儀にカットされ
花束の百合の香りにくらりとし
スタンドの百合の香りにくらりとし
冷えパイン食べる外人歌舞伎町
相似形のカット西瓜並ぶ店
8/4
鰻パンもらふ真夏の誕生日
連日の稽古で寝落ち真夏の夜
8/3
蝉のファンファーレ受けつつ稽古場へ
稽古帰り花火帰りと鉢合わせ
8/2
ギーギーと伊勢海老がなく夏の解禁
トラックが着き夏の生け簀賑わひて
芝居跳ね現実に戻る夏の夜
8/1
酸い甘さ舌に吸い付く李かな
かぶり付く冷えた李の酸い甘さ
よく冷えた甘酸っぱさやはたんきょう
冷房を止めて風入れダンスする
夏の宵易者に心動かされ
易者の前よぎる勇気や夏の宵
薄明かり老いた易者や夏の宵
冷房を止めて集中ソロ踊る
7/31
歩道へと飛び出す夏草蹴りながら
境内をよぎる蝉時雨を浴びて
久方の邂逅夏の夕の街
懐かしき味丸かじりプラムかな
7/30
生け簀では寄り添ひ合ひて夏の宴
低く飛びすぐ消えて行く夏燕
低く飛び駅舎へ戻る夏燕
7/29
裏露地ののれん街に鳴る風鈴
夏の花にかしずかれサックス吹く男
夏の花かしづくサックス吹く男
ルバキアに囲まれサックス吹く男
女子会で話せる幸せ夏の午後
年齢を越えて女子会夏の午後
日暮やいつもの裏道違ふ顔
7/28
耳横の木に蝉が居るうるささよ
耳元でみんみんが鳴く甲高く
耳元の樹で鳴くみんみんラプソディ
地を這ひて蹴られ飛び立つ夜の蝉
7/27
荒れ狂ひ轟く深夜の雷雨かな
提灯の揺れて今宵は夏祭り
そわそわと墨田の花火の待ち合はせ
花火客掻い潜り行く墨田の夜
夏空やスカイツリーの聳え立ち
花火待つスカイツリーの見える町
ぎっしりと屋形船出て花火待つ
墨田区に居ながらテレビで見る花火
墨田の夜テレビでゆったり見る花火
墨田の夜江戸の花火の心意気
7/26
夏休み試食のお替わり限りなく
魚詰め放題夏でも手が凍る
浴衣の子今日はどこぞのお祭りか
いつまでも涼しくならぬと井戸端や
参道に提灯並ぶ夏の宵
7/25
自転車の前と後ろの夏帽子
ふ
日戻りの鰹背中はマリンブルー
夏祭り準備で建てる提灯門
夕涼み川鯉にパンを投げる人
音だけで気分楽しむ遠花火
7/24
もう白き花ばかりなり蕃茉莉
工事中梅雨の戻りや遠回り
夏休みになり昼の町に子が溢れ
兄越して行き寂しくなり戻り梅雨
7/23
蝉時雨犬の散歩は社交場
朝の露地夜の名残の蚊遣りの香
絡み合ひ風鈴カラカラしか鳴らず
シイラ焼きパン温めてシイラパン
夏着物すっきりと着て歩く女
ふ
ピンと跳ね空へ飛び出す夏の藤
7/22
ギャラリーの看板娘凌霄花
看板娘笑顔で出迎へ凌霄花
凌霄花看板娘の笑顔かな
スーパーに浮袋売る海の町
公衆電話使ふ少年夏の朝
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