2011年
8/18
汗拭きて団扇使ひて日を過ごす
ストレッチ汗かく度に伸びてゆく
猛暑日のレッスン秋に実り行く
猛暑日も夜風の心地よき散歩
残暑とは言へ新物の秋を食ふ
8/17
ビルの影木陰を辿りて稽古場へ
ダンスには節電冷房つらかりし
稽古終へ猛暑の巷へと戻る
8/16
夏草から出づる台車に油差す
木々繁り裏庭緑の屋根となる
冷房車より沈む陽を眺めけり
巨大浮き輪掲げて通る若者ら
8/15
娘から避難勧告この暑さ
世に知れず暑きひと日や清少さん
繰り返してはならぬ歴史や終戦日
熱中症予防と言ひつつすぐ休む
淑女ぶり保てなくなる暑さかな
炎天に出ぬルート取りショッピング
8/14
盆踊り提灯櫓の幻想夜
乗り換え駅子連れ寄せ来る盆休み
8/13
盆休みターミナル駅に人の波
盆休み路上ライブの検挙され
桃西瓜一緒にドリアン並べられ
歓楽街抜けて果店の桃ふくり
歌舞伎町外れで売る桃まろまろと
8/12
散骨の儀式かなかな鳴いてをり
山里の墓地や降り来る蝉時雨
蝉時雨上空飛行機飛んでいく
かなかなが旅立つ駅に見送りて
かなかなに送られ旅に出る今宵
8/11
猛暑暮れ夜の散歩としゃれてみる
遠花火終り静けさ支配する
盆休み夜の道路に誰も居ず
蝉じいと一声残し夜の闇
8/10
日傘差す腕に日差しが捻り込む
ビラ配り受け取りたくなく猛暑の日
夕刻もまだこれでもかと蝉時雨
こんがりと焼けた子白い子人の波
8/9
炎天下生きながらへて道たどる
炎天や道に渦巻く木の葉たち
風立ちぬ自転車の人胸押さへ
菜園のトマト真っ赤に色づきて
株毎に色を変へけり七変化
割れ鐘が降る蝉時雨くぐり抜け
蝉の声太鼓の鼓動ヨガの息
土産にと緑のカーテンゴーヤ摘む
巨大鯉口開けてをり夏の川
干からびて蝉仰向けに夕の鐘
終着駅降客海の香を纏ひ
硝子戸を開けてスパの夕涼み
こんがりと焼けた背中やスパの客
8/8
伸び蔓に顔を打たれて夜の蝉
きりもなき噂話や夏の宵
8/7
夏の駅人と荷物の右往左往
リュック背負ふ子連れの多し夏の駅
手を引かれ子等うつむきて夏の駅
夏の駅空きロッカーの争奪戦
猛暑日や博物館で日を過ごす
雷鳴に悲鳴の起こる雨宿り
夕立や博物館に閉じ籠る
雷雨やみまた蝉の声高くなり
夕立のやみて遠雷続きをり
8/6
黙祷の沈黙蝉鳴く原爆忌
復興へのエールや夏の甲子園
被災地の球児の始球式夏の陣
8/5
この声がクマ蝉と思ひ出す午後
裏山の主旋受け持つくまん蝉
冷房を消して録音汗を拭く
8/4
夕立も上がり涼やか誕生日
汗かきて真夏のレッスン誕生日
行きつけの店夏料理で誕生日
絞り上げ夏のレッスン誕生日
この汗が次のステップ夏レッスン
レッスン後のビールの美味さ誕生日
一日一句 39へ
https://asiandream0804.hatenablog.com/entry/40417605
一日一句 目次 1
https://asiandream0804.hatenablog.com/entry/2023/02/07/092704
一日一句 目次 2
https://asiandream0804.hatenablog.com/entry/2023/02/10/125624