紗蘭広夢の俳句と街道歩き旅

二度目の東海道五十三次歩きと二度目の中山道六十九次歩きのブログを書いています。今、中断していますが、俳句も書いています。

一日一句 38

 

2011年

8/18
汗拭きて団扇使ひて日を過ごす

ストレッチ汗かく度に伸びてゆく

猛暑日のレッスン秋に実り行く

猛暑日も夜風の心地よき散歩

残暑とは言へ新物の秋を食ふ

8/17
ビルの影木陰を辿りて稽古場へ

ダンスには節電冷房つらかりし

稽古終へ猛暑の巷へと戻る

8/16
夏草から出づる台車に油差す

木々繁り裏庭緑の屋根となる

冷房車より沈む陽を眺めけり

巨大浮き輪掲げて通る若者ら

8/15
娘から避難勧告この暑さ

世に知れず暑きひと日や清少さん

繰り返してはならぬ歴史や終戦

熱中症予防と言ひつつすぐ休む

淑女ぶり保てなくなる暑さかな

炎天に出ぬルート取りショッピング

8/14
盆踊り提灯櫓の幻想夜

乗り換え駅子連れ寄せ来る盆休み

8/13
盆休みターミナル駅に人の波

盆休み路上ライブの検挙され

桃西瓜一緒にドリアン並べられ

歓楽街抜けて果店の桃ふくり

歌舞伎町外れで売る桃まろまろと

8/12
散骨の儀式かなかな鳴いてをり

山里の墓地や降り来る蝉時雨

蝉時雨上空飛行機飛んでいく

かなかなが旅立つ駅に見送りて

かなかなに送られ旅に出る今宵

8/11
猛暑暮れ夜の散歩としゃれてみる

遠花火終り静けさ支配する

盆休み夜の道路に誰も居ず

蝉じいと一声残し夜の闇

8/10
日傘差す腕に日差しが捻り込む

ビラ配り受け取りたくなく猛暑の日

夕刻もまだこれでもかと蝉時雨

こんがりと焼けた子白い子人の波

8/9
炎天下生きながらへて道たどる

炎天や道に渦巻く木の葉たち

風立ちぬ自転車の人胸押さへ

菜園のトマト真っ赤に色づきて

株毎に色を変へけり七変化

割れ鐘が降る蝉時雨くぐり抜け

蝉の声太鼓の鼓動ヨガの息

土産にと緑のカーテンゴーヤ摘む

巨大鯉口開けてをり夏の川

干からびて蝉仰向けに夕の鐘

終着駅降客海の香を纏ひ

硝子戸を開けてスパの夕涼み

こんがりと焼けた背中やスパの客

8/8
伸び蔓に顔を打たれて夜の蝉

きりもなき噂話や夏の宵

8/7
夏の駅人と荷物の右往左往

リュック背負ふ子連れの多し夏の駅

手を引かれ子等うつむきて夏の駅

夏の駅空きロッカーの争奪戦

猛暑日や博物館で日を過ごす

雷鳴に悲鳴の起こる雨宿り

夕立や博物館に閉じ籠る

雷雨やみまた蝉の声高くなり

夕立のやみて遠雷続きをり

8/6
黙祷の沈黙蝉鳴く原爆忌

復興へのエールや夏の甲子園

被災地の球児の始球式夏の陣

8/5
この声がクマ蝉と思ひ出す午後

裏山の主旋受け持つくまん蝉

冷房を消して録音汗を拭く

8/4
夕立も上がり涼やか誕生日

汗かきて真夏のレッスン誕生日

行きつけの店夏料理で誕生日

絞り上げ夏のレッスン誕生日

この汗が次のステップ夏レッスン

レッスン後のビールの美味さ誕生日

 

 

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一日一句 目次 2
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