案内板
「 長和町指定文化財
竹内家住宅(釜鳴屋)
一、指定年月日 昭和五十三年十二月一日
一、所在地 長和町長久保五七九
一、指定の理由 江戸時代の建造物(町家造り)として重要
【説明】
竹内家は江戸時代初期の十七世紀中頃より、酒造業と醤油の醸造を手掛け、長久保宿の役職も兼ねていました。
明治四十五年(1912)の屋敷図には、千五百坪余りの広大な敷地に、通りに面して母屋があり、その裏側に蔵や納屋が配置され、棟数合わせて十四棟、総建坪四百九十一坪もあったことが記載されています。
母屋は間口九間半、奥行十間半の正方形に近い形となる切妻造りの平入で、屋根の端部には、妻壁を高く突出させ小屋根をつけた『本うだつ』がみられます。天井吹き抜けとなる土間やおかっての規模は壮大で、太い柱や豪快な梁組が露出し、迫力ある大空間をつくっています。
構築年代は詳らかではありませんが、寛延二年(1749)の絵図面に記載されていることや、玄関先の最も古い享保十六年(1731)の祈祷札に打ち替えた跡がなかったことから、これ以前に建てられていたものと考えられ、長野県内では最も古い町屋建築であるといわれています。
また、竹内家には江戸時代初期からの古文書や笠取峠立場絵図や長久保宿 場札の版木も保存されていて、これらも町文化財に指定されています。
〈注意〉個人住宅につき、一般公開は行っておりません
長和町教育委員会 」