紗蘭広夢の俳句と街道歩き旅

二度目の東海道五十三次歩きと二度目の中山道六十九次歩きのブログを書いています。今、中断していますが、俳句も書いています。

一日一句 90

 

2016年2月

2/1
化粧濃く見えるが気になる如月や

大寒や悲喜こもごもの最後の客

2/2
店長特製恵方巻きにガプリ

恵方巻き風にイチゴのロールケーキ

2/3
邪気払ひ思ひ出を呼ぶ節分や

マフラーを顎までしっかり巻く帰り

2/4
立春や味付けワカメをパックする

立春や旧知の友とお茶を飲む

2/5
出汁とって冬野菜煮て汁作る

物干しに日差し嬉しい立春過ぎ

2/6
懐かしい衣装を羽織る春浅し

春浅しロケ弁作りに大童

2/7
春浅しアヒルと入る朝の風呂

寒戻りとにかく芝居の粗通し

2/8
従業員出口に余寒待ち受ける

心まで温まってくる余寒かな

2/9
春淡し水槽の珍客オオグソクムシ

春浅し鰮の皮をシュッと引く

春淡し予報裏切り風強く

2/10
春淡しキティとハグする夢の国

夢の国コートもマスクも脱ぎ捨てて

2/11
ふるさと割で不景気二月を吹き飛ばす

春浅し明日の予定がまた埋まる

2/12
米国基地の夕刻ラッパ冴え返る

夜の街石焼き芋の声走る

2/13
少しずつ日々固くなる新ワカメ

二月には生暖かく南風

2/14
樹が風に揺さぶられる朝春一番

稽古場にチョコが山盛りバレンタインデー

2/15
ヘルシーと見れども売れぬメカブ

初夏の季から一転雪の寒戻り

2/16
アンパンマンの笑顔と出会ふ寒戻り

稽古伸び駅へと走る余寒の夜

2/17
冴え返る暗くて怖い帰り道

乗り継いで余寒の駅でまたも待つ

2/18
パンドラの箱開けてしまふ余寒かな

旅立つ日沈丁花の花香り初め

2/19
楽屋にてアイロンかける雨水かな

小屋入りにワカメのおむすび持っていく

2/20
ミュージカル初日幕開く二月かな

ミュージカル初日予報は春嵐

2/21
春淡し涙も汗も千秋楽

楽屋とも仲間とも別れ余寒かな

2/22
二月公演終へてやりたいことをやる

春淡し久々母とお茶を飲む

2/23
舞台終へいつもの暮らし二月かな

冷凍しらす大事に使ふ禁漁期

2/24
気が緩み杉花粉症一気に顔を出す

舞台終へ稽古ない夜の寒戻り

2/25
眼鏡曇り小雪が見えぬ二月かな

春浅し二の鳥居から最敬礼

2/26
越路吹雪見て母微笑む春淡し

店内は春服並ぶ寒戻り

2/27
春まだきひねもす八面六臂かな

垣根から顔出し見送る沈丁花

2/28
向春や仲間の舞台に駆けつける

雨水過ぎ母校の煉瓦柔らかく

2/29
閏の日デパートの出店閉店す

店終ひすべて荷を出し余寒の夜

 

一日一句 91に続く

https://asiandream0804.hatenablog.com/entry/2023/02/28/162026

 

一日一句 目次 1
https://asiandream0804.hatenablog.com/entry/2023/02/07/092704

一日一句 目次 2
https://asiandream0804.hatenablog.com/entry/2023/02/10/125624

 

一日一句 目次の目次
https://asiandream0804.hatenablog.com/entry/2023/05/29/195328