七御前
マリア像
『七御前祉、謡坂村にある、あるいは古き五輪塔 、あるいは古樹あり、しかれども其所の由、知れず』と宝暦六年(1756)に尾張藩士松平君山 が編纂した『濃陽志略 』に記されたように、仏教の墓石である五輪塔が多数あり古い樹木が生い茂った場所で、この地の由来はわかっていませんでした。
ところが、昭和五六年(1981)三月、道路工事による五輪塔の移転が行われた際に、その下の地中から数点の十字架 を彫った自然石が発見され、ここが仏教の墓地を利用したキリシタン遺跡 であったことがわかつたのです。
不幸なことに日本では一時期キリシタンを信仰することが固く禁止され、密かに信仰していることが発覚すると命を奪われることもありました。
この遺跡からは命をも顧みることなく信仰に打ち込んだ郷土に生きた先人の生き様が伝わってきます。
七御前の写真は、「迷盤な日々」というブログからお借りしました。
東海道ブログでも引用させていただいたことのある「らんまるの街道歩き・暗渠散歩歩き」から、上のマリア像の写真をお借りしました。これは昔からのものではなく、七御前の近くに新しく設置されたもののようです。