紗蘭広夢の俳句と街道歩き旅

二度目の東海道五十三次歩きと二度目の中山道六十九次歩きのブログを書いています。今、中断していますが、俳句も書いています。

一日一句 32

2011年

4/18
下枝は葉桜上は残花かな

ミシン踏み夢作り出す春の夜

4/19
川の州の菜の花夕日に輝けり

香炊きてヨガの呼吸や春の午後

白壁に赤き花映え春の午後

花びらを遡る鴨夕暮れに

川向こうの残花にカメラ向ける人

雨上がり水溜まりを縁取る花びらや

水溜まり縁取りて浮く花びらや

若草の日に光るさへいとほしい

4/20
またしても地震に怯え春の朝

春深し地震雷火事原発

新人の多い稽古や春の午後

久々の芝居稽古や春の夜

4/21
残花でも艶やかなりて夜の花

心地よき一日の疲れ春の夜

懐かしきアイドルの訃報春逝きぬ

4/22
夜の駅出でて春雨柔らかし

春の夜の芝居終わりて募金する

腹時計リミットを過ぎ春の夜

腹時計デッドライン過ぎ春の夜

4/23
行く春や節電の駅荷物持ち

稽古場や週毎新緑深くなり

雨の日も新緑の窓眩しくて

春雨や小さき花も降り落ちて

春の夜の芝居の後は炭火焼き

春雨や柄にも絵のある我が傘よ

お通しはお代わり自由春野菜

新緑が深くなる頃上演へ

春の夜の芝居とライブのコラボかな

行く春や重き荷物を下ろしたく

4/24
春色の服でホコテン闊歩して

生活を戻す買ひ物春探す

4/25
さざえ堂巡りて見下ろす花の堂

白虎隊潜りし洞は雪解けで

白虎隊自決の地の下花満開

白虎隊見下ろした街今は春

北上しまた桜咲く場所に来て

インターを降りれば飛び来る花吹雪

花影の赤瓦の城会津かな

城跡の花の宴や鶴ヶ城

花冷えの体ゆったり湯治かな

舌鼓郷土料理の花豆腐

花冷えや町巡りバスを待ちながら

数々の郷土料理や春の夜

花の城案内役は武者姿

震災後逞しく生き会津かな

幾重にも花の向こふに天守

4/26
挨拶をし合ふ湯の町春の朝

春寒しバスの待ち合ひ会話かな

残雪の磐梯望む里のどか

水かさの多き川ありコブシ咲く

残雪の磐梯右へ左へ移る窓

行く春や車窓の磐梯右左

行く春やスナフキン帽子の園児たち

滝桜その観桜への遠き道

滝桜頑張れ福島土産買ひ

観桜のバス亀裂の道すり抜けて

上り来てさらに裏にて花一本

地図持ちて桜訪ねて歩く町

観桜や地元の方と語り合ひ

応援の旅花を観て土産買ひ

枝振りの流れて咲いて滝桜

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地震にも負けず満開滝桜

土産買ふ花見客みな暖かく

石塔の落ちて満開花の下

観桜のフィナーレも花の三春駅

4/27
口開けて強風喜ぶ鯉のぼり

4/28
建物を締め付けてをり蔦若葉

新緑の下パトカーの潜みをり

シーソーに揺れる子桜若葉かな

彼の橋へ遠回りする春の川

すれ違ふ犬ふさふさと若葉かな

新緑の下靴を脱ぐ少年ら

新緑の下公園で爪を摘む

4/29
藤の咲くそんな季節ねと彼女言ふ

藤つつじ桐も咲くキャンパス青春や

白壁の夕陽に染まる暮れの春

稽古終え黄金週間始まりぬ

幼子に引かれる父や昭和の日

教会の鐘鳴る夕や昭和の日

新緑に光る夕陽や鐘が鳴る

夕暮れの鐘鳴る駅や昭和の日

4/30
新緑や大道芸に人だかり

中華街飲茶でくつろぐ黄金週

我折し自作兜を被りをり

球場の歓声響くチューリップ園

 

 

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一日一句 目次 2
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