紗蘭広夢の俳句と街道歩き旅

二度目の東海道五十三次歩きと二度目の中山道六十九次歩きのブログを書いています。今、中断していますが、俳句も書いています。

一日一句 111

2017年11月

11/1
霜月やめくるカレンダーあと二枚

電飾の空月明るき万聖節

11/2
落ち葉舞ふ眩しい朝に出勤す

傘差して閉じて開いて秋の雨

11/3
タイム測り黄葉の下走る人

印刷を待つ窓しきりに落ち葉舞ふ

11/4
霜月や笑顔で踊り空気動かす

踊りきりメイク落とせば夜時雨

11/5
稽古場が和む差し入れ秋の午後

秋日差し背中に浴びて曲を聞く

11/6
秋晴れのまばゆい光の中を行く

屋台出て人混みを行く大熊手

11/7
ランチ後珈琲すする冬立つ日

立ち呑みのざわめきに負けず虫の声

11/8
時雨るるや味噌漬け作りを延延と

秋深し巨大鰹が二尾ごろり

11/9
ミニオンとひと足早くクリスマス

クラップし初冬の空を飛びながら

初冬や飛沫にかかる虹二本

クリスマスツリーに灯点り人集ふ

じっくりと松茸土瓶蒸し味はふ

11/10
小春日やシュークリームでお茶の時間

11/11
手伸ばす子制止する父ウツボかな

小春日が一転夜の風強く

11/12
差し入れにみかんをもらふ季節来る

ウツボ売られ見送る子達冬が来る

11/13
驚いてフグ壁をぐるり立ち泳ぎ

時雨るるや戻らずフード立てて行く

11/14
母にみかん兄に林檎のお裾分け

時雨るるや戻らずフード立てて行く

11/15
魚たちの底でのっそり平目かな

草履脱ぎ早く歩ける七五三

11/16
初冬や映画談義に花が咲き

ランチ後の眠気怠惰になる初冬

11/17
ステージでゴスペル歌ひ切る十一月

11/18
屋台の波抜ければ列為す酉の市

酉の市あやかりアーケード賑はふ

11/19
朝獲れの秋鯖五匹三百円

伯母の訃報力が抜ける初冬の夜

11/21
初冬や喪服の首に風が吹く

聖堂に告別の歌響く初冬や

11/22
初冬の空から運の落とし物

活けのフグ次々さばかれ皿並ぶ

11/23
時雨るるや屋根の下までホーム走る

ひたすらに歌ふ勤労感謝の日

11/24
創業祭冬の下着を買ひに行く

霜月の空チェシャ猫の笑ふ月

11/25
牡蠣飯の炊ける待つ間の香りかな

秋鯖の塩焼きかじる今宵かな

11/26
黄落を踏みつつ稽古帰りかな

11/27
歌ひつつツナ売る霜月のツナの日

色づいた銀杏並木の下を行く

11/28
クリスマスの歌練習する十一月

窓際はスープ飲んでも冷えてくる

11/29
霜月や話題の映画やっと観る

小春日や日差しの眩しさ耐へて行く

11/30
よよよいの声響きわたる三の酉

納め所に大熊手並ぶ三の酉

 


一日一句 112に続く

https://asiandream0804.hatenablog.com/entry/2023/03/28/201734

 

一日一句 目次 1
https://asiandream0804.hatenablog.com/entry/2023/02/07/092704

一日一句 目次 2
https://asiandream0804.hatenablog.com/entry/2023/02/10/125624

 

一日一句 目次の目次
https://asiandream0804.hatenablog.com/entry/2023/05/29/195328