2014年6月
6/1
未央柳咲く町再び訪れる
六月や都庁見上げて一休み
日傘差しひたすら歩き歩く日や
6/2
絵手紙を描く蕃茉莉香る部屋
6/3
軍港の六月の薔薇まだ盛り
六月の真夏日客の足も退き
6/4
幻想の昔の記憶野ばらかな
日の隠れ明日は梅雨入りかの予報
6/5
飛び魚の羽広げてみる梅雨入りかな
朝獲れの魚いろいろ梅雨入りかな
6/6
五月雨やどうしても濡れるふくらはぎ
花卯木こぼれ儚き香りかな
6/7
大梅雨や稽古への支度ドット柄
五月雨や荷物なるべく小さくし
6/8
青梅の実のこぼれけり美術館
雨の墓地クチナシの花香りけり
6/9
降れば寒く照れば暑き梅雨の日や
思ひ出とクチナシの香が纏ひつく
6/10
新しき秤で麦イカ計り売り
思ひ切り歌練終へて梅雨の町
6/11
外に干しまた内に干し梅雨のシ
6/12
傘閉じて梅雨の歩道を駆け抜ける
6/13
花の中サックスを吹く梅雨晴れ間
夕暮れの駅舎夫婦の燕飛ぶ
6/14
夕暮れや皆が振り向くご一紫陽花
今日などの暑さはまだまだ梅雨晴れ間
6/15
梅雨晴れ間翡翠の館で紅茶飲む
緑陰の桜並木や屋敷町
6/16
手をつなぎ園児の散歩や梅雨晴れ間
対岸は英語の放送基地の梅雨
6/17
わんぱくな坊や熟睡梅雨晴れ間
晴雨傘出番なく揺れ梅雨曇り
6/18
梅雨空に響けゴスペルリハーサル
舟盛りを運ぶ梅雨の日の団体客
6/19
梅雨晴れ間水玉模様の春子(かすご)かな
梅雨晴れ間光るゴマ鯖脂乗り
6/20
紫陽花の色に稽古着咲く室内
訪へば額の花咲く庭となり
6/21
近道を選びて歩く梅雨晴れ間
夕暮れの梅雨寒の街に帰り来る
6/22
夏衣カラフルに並ぶコンサート
蚊に喰はれ腫れた手首を見せる子や
6/23
掻き分けて庭の奥には桑の実が
梅雨冷や傘手放せぬショッピング
6/24
ゴマ鯖に鯵キラキラと並ぶ台
米研ぎの如くに鮹を塩揉みし
6/25
梅雨晴れや朝から工作ラブ注入
瑠璃茉莉煉瓦の塀に寄り添ひて
6/26
〆鯖の表面焼いて酒の友
瑠璃茉莉その角曲がれば我が通り
6/27
海開き小雨の寂しい金曜日
海開きメディアの取材も客となり
6/28
稽古場は梅雨冷えの日も熱気満ち
五月雨や自分より荷に傘を差し
6/29
マンゴーの甘き香りを切り分ける
6/30
海の家料理自慢の店で飲む
赤子抱き8の字に茅の輪潜る人
一日一句 71に続く
https://asiandream0804.hatenablog.com/entry/2023/02/14/230501
一日一句 目次 1
https://asiandream0804.hatenablog.com/entry/2023/02/07/092704
一日一句 目次 2
https://asiandream0804.hatenablog.com/entry/2023/02/10/125624