紗蘭広夢の俳句と街道歩き旅

二度目の東海道五十三次歩きと二度目の中山道六十九次歩きのブログを書いています。今、中断していますが、俳句も書いています。

一日一句 70

2014年6月

6/1

未央柳咲く町再び訪れる

六月や都庁見上げて一休み

日傘差しひたすら歩き歩く日や

6/2

絵手紙を描く蕃茉莉香る部屋

6/3

軍港の六月の薔薇まだ盛り

六月の真夏日客の足も退き

6/4

幻想の昔の記憶野ばらかな

日の隠れ明日は梅雨入りかの予報

6/5

飛び魚の羽広げてみる梅雨入りかな

朝獲れの魚いろいろ梅雨入りかな

6/6

五月雨やどうしても濡れるふくらはぎ

花卯木こぼれ儚き香りかな

6/7

大梅雨や稽古への支度ドット柄

五月雨や荷物なるべく小さくし

6/8

青梅の実のこぼれけり美術館

雨の墓地クチナシの花香りけり

6/9

降れば寒く照れば暑き梅雨の日や

思ひ出とクチナシの香が纏ひつく

6/10

新しき秤で麦イカ計り売り

思ひ切り歌練終へて梅雨の町

6/11

外に干しまた内に干し梅雨のシ

6/12

傘閉じて梅雨の歩道を駆け抜ける

6/13

花の中サックスを吹く梅雨晴れ間

夕暮れの駅舎夫婦の燕飛ぶ

6/14

夕暮れや皆が振り向くご一紫陽花

今日などの暑さはまだまだ梅雨晴れ間

6/15

梅雨晴れ間翡翠の館で紅茶飲む

緑陰の桜並木や屋敷町

6/16

手をつなぎ園児の散歩や梅雨晴れ間

対岸は英語の放送基地の梅雨

6/17

わんぱくな坊や熟睡梅雨晴れ間

晴雨傘出番なく揺れ梅雨曇り

6/18

梅雨空に響けゴスペルリハーサル

舟盛りを運ぶ梅雨の日の団体客

6/19

梅雨晴れ間水玉模様の春子(かすご)かな

梅雨晴れ間光るゴマ鯖脂乗り

6/20

紫陽花の色に稽古着咲く室内

訪へば額の花咲く庭となり

6/21

近道を選びて歩く梅雨晴れ間

夕暮れの梅雨寒の街に帰り来る

6/22

夏衣カラフルに並ぶコンサート

蚊に喰はれ腫れた手首を見せる子や

6/23

掻き分けて庭の奥には桑の実が

梅雨冷や傘手放せぬショッピング

6/24

ゴマ鯖に鯵キラキラと並ぶ台

米研ぎの如くに鮹を塩揉みし

6/25

梅雨晴れや朝から工作ラブ注入

瑠璃茉莉煉瓦の塀に寄り添ひて

6/26

〆鯖の表面焼いて酒の友

瑠璃茉莉その角曲がれば我が通り

6/27

海開き小雨の寂しい金曜日

海開きメディアの取材も客となり

6/28

稽古場は梅雨冷えの日も熱気満ち

五月雨や自分より荷に傘を差し

6/29

マンゴーの甘き香りを切り分ける

6/30

海の家料理自慢の店で飲む

赤子抱き8の字に茅の輪潜る人


一日一句 71に続く

https://asiandream0804.hatenablog.com/entry/2023/02/14/230501

 

一日一句 目次 1
https://asiandream0804.hatenablog.com/entry/2023/02/07/092704

一日一句 目次 2
https://asiandream0804.hatenablog.com/entry/2023/02/10/125624