案内板
「 ⑲ 庚申塔と馬頭観世音
◎ 庚申塔
庚申塔とは、干支(えと)の庚と申が結びついた六十年に一度回ってくる年や日のことである。
庚申の夜は、眠ると人の体の中の三尸(さんし)という虫が抜け出して、天の神の所に行って悪口を告げるので、その日は『守庚申』といって身を謹んで一夜を送る。
庚申塔は集落中に建てられたが、文字だけのものと青面金剛を主尊とする庚申の神を彫ったものとがあった。江戸時代に入ると、各地に『庚申講』がつくられて、供養のための庚申塔が建立された。
◎ 馬頭観世音
馬頭観音は馬の守り神であり、石仏として地蔵、庚申塔とともに親しまれてきた石造物で、馬頭観世音の字だけ彫ったものと、馬の頭に冠をつけた馬頭観世音がある。
馬は古来より労働力として、農耕、運搬、乗用として重用されていたので、馬の供養と無病息災の祈願を込めて建立されていた。馬の頭上の冠は、生死の大海を渡った四魔を承伏する大威力や精神力、無明の重障を食い尽くすとの意味がある。
平成十七年三月吉日 台ケ原区 」