林家住宅
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
平成13年6月15日付で南木曽町博物館で「脇本陣奥谷」として公開されている「林家住宅」の主屋、文庫蔵、土蔵、侍門が国の重要文化財に指定されました。
林家住宅とは
林家住宅は江戸時代の末から明治にかけて建設された建物で、近世の町家建築の様式をふまえています。江戸時代には厳しい山林の統制があり、ひのきなどの貴重な木材の使用は禁じられていました。木曽の人々は山のひのきを目の前にしながら、決して使用することができなかったのです。
明治になって尾張藩の統制が終わり、林家では自分の家の山からひのき、さわらなどそれまで伐ることのできなかった大径木をふんだんに伐り出して住宅の建築用材としました。これが現在「奥谷(おくや)」 という屋号の林家住宅であり、 江戸時代には大名や公家たちが宿泊した脇本陣だったことから、南木曽町博物館の施設の名称として「脇本陣奥谷」と呼ばれています。
林家住宅は妻籠宿の町並み保存運動の中心的存在として町が借り上げ、昭和42年から「奥谷郷土館」として一般に公開し、以来町並み保存運動のシンボルとなりました。
建物もさることながら、江戸時代に妻籠の庄屋を務めたことから歴史と伝統を伝える貴重な古文書や民俗資料が数多く残されています。
明治以降の和風建築物が国の重要文化財に指定されるのは、長野県で初のことです。今回は、主屋の外観が町屋形式を残し、室内の欄間や引き手に近代の様式を用いていること、ひのきなどの良い木材をふんだんに使用し建築技術が優れていることなどが評価されました。
↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑