紗蘭広夢の俳句と街道歩き旅

二度目の東海道五十三次歩きと二度目の中山道六十九次歩きのブログを書いています。今、中断していますが、俳句も書いています。

木曽三川 三十六景の一 伝説の残る巴が淵

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案内板
木曽三川 三十六景の一 伝説の残る巴が淵

 歴史が漂うこの渕は、巴状にうずまき、巴が渕と名付けられた。
 伝説には、この渕に龍神が住み、化身して権の守中原兼遠 の娘として生れ、名を巴御前 と云った。義仲と戦場にはせた麗将巴御前の武勇は、痛ましくも切々と燃えた愛の証でもあった。巴御前の尊霊は
再びこの渕に帰住したと云う。法号龍神院殿と称えられ、義仲の菩提所徳音寺に墓が苔みして並ぶ。
 絶世の美女巴は、ここで水浴をし、また泳いでは武技を錬ったと云う。そのつややかな黒髪のしたたりと乙女の白い肌元には、義仲への恋慕の情がひたに燃えていた。
 岩をかみ蒼くうずまく巴が渕、四季の風情が魅する巴が渕。木曽川の悠久の流れと共に、この巴が渕の余情はみつみつとして、今も世の人の胸にひびき伝わる。

蒼蒼と巴が渕は岩をかみ
黒髪愛しほととぎす啼く

木曽町 」