紗蘭広夢の俳句と街道歩き旅

二度目の東海道五十三次歩きと二度目の中山道六十九次歩きのブログを書いています。今、中断していますが、俳句も書いています。

二度目の中山道歩き19日目の5(馬籠宿)

二度目の中山道19日目の5
1月7日(火)の5


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【馬籠宿高札場跡】

どなたかのお宅の畑の中の道のようなところにやって来て、左の方に行ったら高札場がありました。

12:49 高札場跡
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12:51 馬籠宿
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妻籠からやって来ると、下り坂の回りに建物が続く馬籠宿です。


【すんき蕎麦】

12:51 中井筒屋
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お蕎麦やさんみたいです。店頭の手書き立て看板の「すんき蕎麦」が気になったのて、入ることにしました。

木曽馬籠 お食事処 中井筒屋ホームページより

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◆お店より一言
  自家製二八蕎麦の店
春は山菜、夏は自採り野菜、秋冬は新蕎麦が味わえます。
ごまとくるみの風味豊かな五平餅もぜひどうぞ。
店主
■価格
・山菜そば  800円
・ざるそば  800円
・山かけそば 900円
・五平餅   300円(3本)
            
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案内書き
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冬季限定メニュー

木曽名物

すんき蕎麦
『すんき』は木曽地方の保存食で
塩を使わずに赤かぶの葉を乳酸発酵
させた酸味の強い漬物です。
八〇〇円 」


すんきそば JAPAN WEB MAGAZINEより

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乳酸発酵のお漬物が入ったお蕎麦
中山道の通る木曽地方に古くから伝わる漬物が「すんき漬」。地元では「スンキ菜」とも呼ばれるカブ菜(赤カブ)の葉を塩を使わずに乳酸発酵させた、日本の伝統的発酵食品の中でも珍しいタイプのお漬物で、乳酸発酵ならではの柔らかくて深みのある酸味としゃきしゃきっとした食感が特徴の漬物だ。

食物繊維が豊富な上、塩を使用しないので健康にもよく、また、ヨーグルトに匹敵するほどの乳酸菌がいるともいわれるすんき漬けは、その植物性乳酸菌の抗アレルギー作用等で、花粉症などのアレルギー症状の軽減やピロリ菌の生育抑制に効果が期待されるともいわれる優れた食品。他のお漬物と同様、ご飯と共に頂いたり、お茶うけにしたりするが、漬ける際に塩を使わないので、食べるときには適当な大きさに切ってから好みにより鰹節を振って、醤油をかけるのがポピュラーな食べ方。そのほか、刻んでみそ汁に入れたり、炒めものに加えたり、様々な調理法で食べられる。

そんな「すんき漬け」を温かいそばの上に乗せたものが、すんきそば。そばつゆの出汁の美味さと、そばの旨味、すんき漬けの酸味と旨味が絶妙に絡み合った、木曽の冬の美味なる味わいだ。

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13:03 すんき蕎麦 800円がテーブルに運ばれてきました。
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「すんき漬け」一面の海!蕎麦とすんき漬けを絡ませながら食べていたのに、蕎麦を食べきってからも、大量のすんき漬けがまだまだぷかぷか浮いています。スプーンとか蓮華もないので、箸でちびちび摘まんで食べたいたら、お蕎麦っていつも、量的にちょっと物足りないイメージなのに、ちびちび食いがよかったみたいで、お腹がいっぱいになりました。

五平もち、3本で300円かあ。一本で100円だったら食べたかったなあ。

日が差していたので、雨具を脱いでリュックに入れました。
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【歌の好きな石臼】

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以前にも書きましたが、妻籠の町並みはわりとなだらかで、馬籠は坂の町。
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13:17 歌の好きな石臼
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案内板
「 歌の好きな石臼 藤村童話『ふるさと』より

石臼くらゐ唄の好きなものは有りません。石臼くらゐ、又、居眠りの好きなものも有りません。
冬の夜長に、粉挽き唄の一つも歌ってやって御覧なさい。唄の好きな石臼は夢中になって、いくら挽いても草臥れるといふことを知りません。ごろヽヽごろヽヽ石臼が言ふのは、あれは好い心持だからです。もっともっと、と歌を催促して居るのです。
そのかはり、すこしでも手でもゆるめてやって御覧なさい。居眠りの好きな石臼は何時の間にか動かなくなって居ます。そして何時までゞも居眠りをして居ます。
父さんのお家の石臼は、青豆を挽くのが自慢でした。それを黄粉にして、家中のものにご馳走するのが自慢でした。山家(やまが)育ちの石臼は、爐邊(いろり)で夜業(よなべ)をするのが好きで、皹(ひび)や『あかぎれ』の切れた手も厭はずに働くものゝ好いお友達でした。 」

この「歌の好きな石臼」の看板が掛かっていたのは、「ふるさとの家」という建物で、石臼ではなく、木をくり貫いた椅子が並んでいました。
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脇本陣山口誓子句碑、木曽の五木】

13:18 馬籠脇本陣史料館
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案内板
「 馬籠脇本陣史料館

馬籠脇本陣史料館は、最高位の者が使用した部屋を復元するとともに、使用した道具や被服類を通じて、江戸期における上流社会の文化を紹介しています。 」

13:18 山口誓子の句碑
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山口誓子の句碑 馬籠観光協会オフィシャルサイトより

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馬籠のほば中央にある馬籠脇本陣史料館の前に、山口誓子の“荷道の坂に熟柿灯を点す 誓子”の句碑がある。誓子は生前馬籠をこよなく愛し、しばしば奥さんの波津女さんと共に馬籠を来訪し多くの作品を発表した。
 この碑は、昭和57年12月、明治書院から発刊の「山口誓子全集」の完結を記念して流域俳句会によって建立されたもので、文字は山口誓子自身の筆になるもの。

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13:18 木曽の五木
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案内板
「 木曽の五木(ごぼく)

宝永五年(一七〇八)五月、尾張藩は木蘇の住民たちがひのき・さわら・こうやまき・あすなろ・ねずこの五種類の木を伐採することを禁じ掟を破る者は死罪にした。
『木一本首一つ、枝を落せば腕を斬る』として怖れられると供に、山を失った村人の経済は音をたてて崩れていった。 」

案内板
「 木曽の五木
こうやまき

科目 すぎ科
特徴 耐湿に富み木肌が美しく、
芳香に富む。
用途 風呂桶、建築材、舟材 」

「 木曽の五木
さわら

科目 ひのき科
特徴 水に強い。材質が均等で
加工しやすい。柔らか。
用途 桶、盥、手桶、屋根材、
曲げ物 」

「 木曽の五木
ひのき

科目 ひのき科
特徴 材質が緻密で狂いがない。
耐久性、色調、芳香性に富む。
用途 建築材、家具材、船舶 」

「 木曽の五木
あすなろ
(明日檜〔あすひ〕ともいいます)

科目 ひのき科
特徴 材質は均等だが、ひのきに
おとる。
ひのきに比べて成長が早い。
用途 建築材、家具材 」

「 木曽の五木
ねずこ

科目 ひのき科
特徴 軽量で耐湿、木目が細かく
軽い。
用途 造作材、下駄、家具材 」


【本陣跡 島崎藤村記念館】

13:20 大黒屋
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大黒屋

gifureki.comより

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大黒屋(馬籠宿)概要: 大黒屋は岐阜県中津川市馬籠に位置しています。大黒屋は造り酒屋を営んでいた家柄で、馬籠宿の問屋や年寄役なども勤めていました。島崎藤村の生家である馬籠宿本陣島崎家とも関係が深く、本陣最後の当主島崎正樹が東京に出てくる際、家財道具を大黒屋に売り渡したと云われています。大黒屋の幕末から明治初期の当主である大脇兵衛門信興は文政3年(1826)から明治3年(1870)まで44年間(記事数:4万2千2百余件)、「年内諸事日記帳」を書留、これが当時の馬籠宿や周辺の宿場町の様子を伝える資料として、屋号から「大黒屋日記」と呼ばれるようになりました。島崎藤村の小説「夜明け前」は「大黒屋日記」に大きな影響を受け、又、藤村の初恋の人とされるおゆうさんの実家が大黒屋でもあった為、「夜明け前」では伏見屋として登場しています。

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この大黒屋が、現在は栗おこわが美味しい茶房を営んでいます。


大黒屋茶房 「ぐるなび」より

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江戸時代から木曽路を行きかう旅人が賞味した栗こわめし。厳選した栗を使用し昔ながらの調理方法が好評

馬籠宿の中央、旧馬籠本陣跡に藤村記念館があります。その隣に位置するのが、文豪の作品ともゆかりの深い大黒屋です。重厚な伝統建築は馬籠宿を象徴する佇まいで、母屋軒先にかかる杉玉は江戸時代から造り酒屋を生業としたシンボルです。ひとたび店内に入れば和モダンで粋な雰囲気。食事茶房コーナーの奥には、工芸品、和小物を中心に展示したギャラリーが開設されています。

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13:20 馬籠宿本陣跡 島崎藤村記念館
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馬籠宿のオフィシャルサイトより

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藤村記念館 資料館

昭和 22年2月17日の藤村誕生日に馬籠の壮青年を中心とした同志の人々が菊地重三郎氏を核にふるさと友の会を結成。同年11月15日この人たちにより落成式。数多くの資料が収蔵されています。馬籠宿の真中に位置しシンボル的存在です。馬籠に来たら必ず見てください。 江戸時代には、本陣・問屋・庄屋を兼ねた旧家です。
本陣は、近世宿駅に設けられた、諸大名の参勤交代、幕府役人、公家衆の通行に備えた宿屋で、その宿の草分け的な名家が選ばれました。
藤村記念館の中庭では本陣の礎石、土蔵の跡に往時の俤を偲ぶことができます。記念館の裏手には島崎家の菩提寺永昌寺の森が見えます。そこには藤村の遺髪・遺爪とともに冬子夫人、夭逝した三人の娘たちが眠ります。
日本文学史に大きな業績を残した文学者としてのみでなく、一人の人間として真摯に生きた島崎藤村を後世に伝えていくことがふるさとの人々の願いです。


【入館料】大人550円 小人(小学生・中学生)100円 ※団体割引あり
【休館日】12月~2月の毎週水曜日

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13:21 木へんの漢字が並ぶ暖簾
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木へんの暖簾(山城屋=ひのきのまな板、桶などを売る店)

椋(むく)

「榀の木」 =シナノキ
木へんに品(こまい=シナベニヤ)

柫(ぶつ) ムクロジ?連枷(からざお= 唐棹は日本の農具の一種で、麦や大豆など、穀物脱穀作業に使用する道具。)

楢(なら)・槇(まき)・栃(とち)・栓(せん) 﨔 (けやき)=欅 ・檜(ひのき)・椹(さわら)
木へんに猟のつくりの字=「𣜌」の 略字
「𣜌」は、くろべ、ねずこ
栂(つが)・槐(えんじゅ)・樿(つげ)
框(かまち)・楓(かえで)


13:22 馬籠郵便局
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【清水屋資料館と枡形】

13:24 清水屋資料館
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案内板
「 木曽馬籠
清水屋資料館

清水屋は島崎藤村の作品『嵐』に出てくる『森さん』(原一平)の家です。この清水屋には、藤村の書簡、掛軸、写眞などをはじめ江戸時代に宿場として栄えたころより文書、書画(尾形光琳、土佐光則、富岡鉄斎)、久谷、伊万里唐津などの陶磁器、輪島の漆器類をはじめ、宿場『馬籠』の生活文化史ともいえる数々の遺品が二階の資料館に展示してあります。
機械文明の流れの中にある今日、遠い昔のわたくし達の先祖が残してくれた素朴なふるさとの心に深い郷愁を感じます。
馬籠を訪れた思い出に
お立ち寄りください。 」


今回はパスしましたが、入館料は大人200円だそうです。

13:26 枡形
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枡形の坂の途中にある水車。馬籠と言えば、この水車を思い出します。
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坂の下から、枡形の坂を振り返る。
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阿弥陀堂白木屋


13:27 阿弥陀堂
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京都大原三千院ゆかりの阿弥陀堂、と石碑に書かれていますが、詳しいことは分かりませんでした。

13:28 道祖神?新しいものかも。棒付きのキャンディーが備えられているのが可愛い。
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13:29 白木屋
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白木屋 案内板
「 五平もち

木曽谷に生まれ、人情に育まれた『五平もち』丹念に、愛情をこめて炊き上げたごはんをつぶし、丸く握り3個ずつ串にさし各家独特の『胡桃醤油(クルミエゴマ醤油)味』を醸しだし、これを木曽地方では古くから伝る爐の火で焼いてお客様をもてなしました。
一度御賞味下さいませ。
(店主) 」

白木屋の窓辺の、看板猫?
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13:30 バス待合所、土産物店前のベンチで雨具を着る。


二度目の中山道19日目の6(馬籠宿から落合宿への道)に続く
https://asiandream0804.hatenablog.com/entry/2021/01/10/204509



二度目の中山道六十九次歩き目次の目次
https://asiandream0804.hatenablog.com/entry/2021/03/21/084003